- 81 -特集Ⅲ：UNIMA90周年記念事業報告私の思い出と共に、将来への希望もここに述べさせていただきます。始まりは1929年、プラハに数名の芸術家が集まったことでした。私がそこにいたわけではないので、歴史や神話の霧の中を振り返ることをお許しいただき、想像してみたいと思います。これとは別に、ウニマの歴史はしっかり記録されるべきです。まず、ウニマ創立者の名前をいくつか挙げてみましょう。ギニョール、カスペル、ペトルーシカ、プルチネラ、チャンチェ。違いました。正しくは、ベセリーVesely、ローウェンハウプトLowenhaupt、ハーディHardy、ブロメBrohme、リンクLink、ジーンJeane、ボガリテフBogarytev、ヴォルテルマンWortelmann、プホニーPuhonny、そして、もっと大勢の人がいました！ 6カ国から集まった彼らは人形劇に対する情熱を共有して、ダイナミックでドラマチックな1920年代を生き、活動していました。想像してみてください。彼らがプラハの小さな居酒屋で毎晩、人形劇で世界が満たされるような奇妙なユートピアを夢想してグラスを満たしながら、一方では、ウニマ設立文書を書き上げて署名するほど正気だったことを。友達による友達のための組織が生まれたのです。男の友達ばかりだったようで、女性はいなかったようですね。国際化という課題を超えて、彼らは延々と議論したことでしょう。職業的な問題点、たとえば、レパートリー、伝統と更新、そして最新の様式：バウハウスの時代だったのです！1930年代、世界が闇に包まれていく時にもウニマは発展していました。初代事務局長ヤン・マリクJan Malikのような忍耐強い人々がいたおかげです。私たちの「祖先」にとって、どんなに困難だったでしょう。史上最大の犯罪が準備されつつある時代でした。第2次世界大戦の灰の中から世界が立ち上がった時、ウニマが、ちょっと中断しただけだったように続けられたのは、設立の精神である友情と連帯が生き残っていたからです。そして最も重要なのは、芸術家が創造しつづけたからです。ハリー・クラマーHarry Kramerのメカニカルな人形は、戦後の絶望と止むことのない創造力、その両方を体現していました。人形劇はいつでも社会の鏡でした。私の記憶では、1940年代と50年代には、再建という社会的要請を反映していました。世界は政治的に両極化して、東と西に分断していましたが。社会主義国では人形劇は民族の芸術として国有化され、大きく財政支援を受けました。資本主義の西側諸国の人形劇関係者は、承認や財政手段や、さらには観客を得るために奮闘しました。人々の意識にあったのが、人形劇に行く
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